ドライバーの高齢化と人手不足

最近、運行管理者の方とお話していて、よくお聞きするのが「ドライバーの高齢化と人手不足」の問題。振り返ってみると、私の部署も周りは50代以上の方ばかり。他人事ではありません。

国立社会保障・人口問題研究所が発表した、「日本の将来推計人口(平成24年1月推計) 」によれば、2010年から50年後の2060年、生産年齢人口(15-64 歳人口)は 8,173 万人から 4,418 万人に減り、老年人口(65 歳以上人口)は 2,948 万人から 3,464 万人へと増え、65 歳以上人口の割合は 39.9%になるそうです。

私は今27歳なので、2060年には71歳ですが、リタイアなんてしている場合ではありません。働かなければ!

しかし、年齢を重ねても働き続けることは、簡単なことではありません。特に運転に関しては、自分自身の体力の問題だけでなく、判断力や記憶力など、様々な影響が出てくる場合があるようです。

警察庁のまとめによると、2014年に75歳以上が起こした死亡交通事故は471件。そのうち4割は「認知症の恐れ」「認知機能低下の恐れ」に該当する者が運転していた。また、警察庁の交通局長は、昨年の国会で「75歳以上の運転免許保有者のうち、認知症に該当する者の数は29万から75万人程度ではないかと推計している」と答弁している。
 
出典:「高齢ドライバー500万人時代 免許返納いつ?悩む本人と家族」 2016年6月7日 Yahoo!ニュース編集部

 

認知症になると、運転や仕事を続けることは難しくなります。しかし、 認知症は早期に治療や予防に取り組むことで、病気の進行を遅らせたり、改善できる場合もあるそうです。最近注目されているのは、認知症の前段階とも言われる「無症候期」や「軽度認知障害(MCI)」の段階で、早期に予防に取り組むこと。食事・運動・睡眠等の生活習慣改善や、脳のトレーニング等により、認知機能の改善効果が出た、といった研究事例も報告されているようです。

プロのドライバー様が一番守らなければならないのはやはり「安全」。そのためには、日頃から健康について関心を持ち、定期的にチェックを行うことが大切です。

 
ご参考:
あたまの健康チェック
10分程度のコールセンターを通じた簡単な応答を行うだけで、これまで評価の難しかった微細な認知機能の変化を簡易にチェックができ、軽度認知障害(MCI)の疑いがあるかどうかの確認ができます。継続的な検査で早期発見していくことが、軽度認知障害のリスク軽減への第一歩です。くわしくは、コチラをご参照ください。

image: beppu 別府良亮

パラマウントベッド株式会社
市場開発部
別府良亮

「眠りSCAN」「あたまの健康チェック」の担当者。医療・介護で培った「健康」に関する技術を事故予防に活かすため、本協議会にて活動しています。

 

連載コラム『点呼でウケる!あんサポ 安全・健康小噺』