これから本格的な夏がやってきます。特に今年は「猛暑」と聞いています。夏場は暑さのせいで集中力や注意力の散漫や低下が起こりやすくなります。また夜の寝苦しさから睡眠不足となり前日の疲労が取れない状況は体調不良、うっかりミスや居眠りで事故を招くことが多くなります。

   ドライバーへ乗務前の点呼時際には夏場の体調について注意喚起が必要です。熱中症予防情報サイト(環境省)等から当日情報を得て予防対策を知らせましょう。また体調不良等が起こった場合は、我慢をしないで早めに連絡することを伝えましょう。

   運転業務の他、荷積みや荷降ろしや炎天下での作業がある場合は熱中症への配慮が不可欠です。

   改善策として業務中はこまめな水分補給が重要です。汗をかきやすい人、運転業務以外の作業の多い人は、経口補水液やクエン酸入りの飲料の利用やヘルメットやベスト内、首回りなどへ保冷剤の工夫やこまめな休憩時間を取ることで身体への負担がかからないようにしましょう。また身体のコンディションを保つためには、睡眠が一番大事です。クーラーや扇風機、衣類や寝具を調整し寝心地がよくなります。また深夜勤務で朝や昼から眠る人は、遮光カーテンやアイマスク、耳栓等の利用がお勧めです。

   食事では冷たいものの食べ過ぎや飲み過ぎは胃腸の働きを悪くし反って夏バテを招きます。欠食を控え、野菜を含めバランスのよい食事を選びましょう。

 

image: 黒田悦子

NPO法人ヘルスケアネットワーク
保健師 
黒田悦子

ドライバーの仕事は運ぶ物や量、走行距離や時間帯によって違います。生活習慣を聞いた上で、「これなら出来そう」といった生活改善を提案しています。

 

連載コラム『点呼でウケる!あんサポ 安全・健康小噺』