深夜・早朝に働くあなたに知ってもらいたいこと
夜間運転は飲酒運転と同じくらい危ない

夜間運転をしているプロドライバーの方は多いと思います。それは、早朝までに荷物を運ぶため、遠方まで荷物を運ぶため、高速道路の夜間割引を利用するためなど、様々な理由からでしょう。

では、ドライバーの安全・健康影響からみると夜間運転はどのような意味を持っているのでしょうか。実は夜間に運転することは酒気帯び運転(それもかなり酔った状態)と同じくらい危ないことが確かめられています。図は、夜通し起きていた場合の眠気とお酒を飲んだ場合の眠気を比べた結果を示しています。深夜0時くらいから眠気がどんどん強くなり、朝7時で最も眠い状態になっています。その時の眠気の強さが、酒気帯び運転の基準をはるかに超えて酔った状態(血中アルコール濃度0.08%以上、ちなみに日本の酒気帯び運転の基準は0.03%以上)と同じということを意味しています。酒気帯び運転が厳しく取り締まられていることを考えれば、夜間運転についても配車時の考慮や、昼間とは異なる注意が必要そうです。
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更に詳しくは…:
今回ご紹介した夜間運転のリスクと対策については、労働科学研究所が行っている『シフトワーク・チャレンジ(夜勤・交代勤務に関するWEB検定試験)公式問題集』に詳細が載っています(52ページ)。
シフトワーク・チャレンジについてはこちら(外部リンク)をご参照ください。

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公益財団法人大原記念労働科学研究所
主任研究員 松元 俊

中央大学文学部教育学科心理学コース卒業。2001年労働科学研究所入所、産業保健、とくに夜勤・交代勤務の研究に従事。現在、疲労・労働生活研究グループ長、主任研究員。日本産業衛生学会、日本睡眠学会、日本人間工学会、Working Time Societyに所属。日本産業衛生学会産業疲労研究会において代表世話人。
好きな言葉:人間万事塞翁が馬

 

連載コラム『点呼でウケる!あんサポ 安全・健康小噺』