プロドライバーと花粉症&薬

職業ドライバーさんにとって辛い花粉のシーズンがすでに始まっていますね。クシャミ・鼻水・鼻づまり・目の痒み・・・、どれをとっても運転の妨げになるものばかりです。

さて、「インペアード・パフォーマンス」という言葉をご存じでしょうか。これは、「気付きにくい能力ダウン」などと説明され、花粉症を改善するために飲む「抗ヒスタミン剤」が眠気のほか、集中力や判断力、作業能率の低下を招くとして、以前からよく使われていた言葉です。安全第一の職業ドライバーさんの場合は、「見えざる脅威」ともいえるインペアード・パフォーマンスについてもぜひ押さえておかなければなりません。

では、どのように対処すればよいかと言えば、医師の処方により、「眠くなりにくい薬」を処方してもらうことです。その際のポイントは、「職業ドライバー」であることを必ず申し出ること、そして、飲み忘れた場合の対応など、細かなアドバイスを受けることです。

花粉症だけに限らず、薬は運転業務と密接に関係します。経営者や運行管理者は、ドライバーさんがどのような薬を服用しているか、医師の指示に従っているかなどを把握し、薬のコントロールの重要性についても指導してください。

社内教育には、このようなポスターの活用も。

image: anzen Impaired Performance

 

「健康管理・事故防止ポスター」について詳しくは…:
NPO法人ヘルスケアネットワーク『健康管理と事故防止ポスター』一覧(外部リンク)

 

image: sakumoto sadako

NPO法人ヘルスケアネットワーク
副理事長 作本貞子

運輸業界向け睡眠時無呼吸症候群(SAS)対策事業を日本でいち早く立ち上げ、全日本トラック協会や日本バス協会のSAS検査指定機関等として突出した実績を持つ。講演活動をはじめ、全ト協・国交省のマニュアル執筆やテキスト作成にも拘わる。国土交通省健康起因事故対策協議会委員、「安全と健康を推進する協議会」(両輪会)代表。

 

連載コラム『点呼でウケる!あんサポ 安全・健康小噺』